NIPPON STEEL日鉄溶接工業株式会社

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技術情報溶接Q&A

Q011SF-1のJIS該当規格が最近、YFW24からYFW-C50DRに変わったようですが、記号の意味を教えて下さい。

(ニッテツびいど No.111 1995 Winter)
軟鋼および高張力鋼用フラックス入りワイヤのJlS規格はJlSZ3313が1987年に制定され、SF-1にはこの規格が適用されていました。

しかし、この規格では、最近のメタル系ワイヤの著しい普及や、低温鋼用フラックス入りワイヤの実用化など、多様化したフラックス入りワイヤをカバーできなくなったため、'93年末に改正が行われました。

おもな改正点は次の通りです。
①充填フラックスの種類を、ルチール(チタニア)系、塩基性系、メタル系、その他の4つに分類した。
②低温鋼用フラックス入りワイヤ(使用温度:-30~-60℃)を追加した。
この改正に伴い、記号の付け方も従来の5桁から8桁に変更されました。

ご質問のSF-1の場合、従来の記号はフラックス入りワイヤの統一記号YFWの次にCO₂溶接を示す〔2〕と溶着金属強度、じん性レベルを示す〔4〕でYFW24でした。
それが新規格ではYFW-C50DRに変わりました。この記号の意味は図1の通りです。

図1
 
弊社フラックス入りワイヤ各銘柄の新JlS規格区分を表2に示します。

表2

新規格の記号は少し複雑ですが、ワイヤの内容が細かく分かるようになっています。
新JlS規格の詳細は弊社'94年版ハンドブック(570ぺ-ジ)を参照下さい。
なお、フラックス入りワイヤのJlS規格には、この他にJlSZ3320-1993「耐候性鋼用炭酸ガスアーク溶接フラックス入りワイヤ」があります。

表1 溶着金属衝撃値レベルと記号
表1