技術情報溶接Q&A
Q017プラズマ溶接は、主にどのような用途に用いられているか、具体的に教えてください。
①発生アークが高密度なため、高速、低歪みのシャープな溶接が可能。
②ノンスパッタ溶接ができるため、高品質、高付加価値の製品を生むことが可能。
③連続安定溶接ができるため、自動溶接化に適している。
④消耗品関係の長寿命化が図れるため、生産コスト低減化が可能。
以上のような特長を生かして、プラズマ溶接はあらゆる産業界で、使用されています。
今回は、電機関連の用途について説明します。
まず、用途別にその代表的な例を示します。
・電磁弁関係:コアアセンブリ部
・サイリスタ関係:本体密封容器部
・電気自動車用バッテリー:極性端子部
・冷凍機:サーモスタット部
・電動モーター:フレーム部
・カーエアコン:熱電帯
・トランス:コア部
・コピー機:現像ローラー部
・キャッシュディスペンサー:本体フレーム部
・レーザープリンター:ストッカーフレーム部
・自動車電球:フィラメントリード線
次に、具体的なワーク、装置を取上げ、その溶接条件を紹介します。
1.キャッシュディスペンサーフレーム ・継手形状:下向、横向突合せ ・材 質:SS400 ・溶接電流:75A ・溶接速度:40cm/min |
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2.プリンターストッカーフレーム ・継手形状:ダボ穴下向 ・溶接方法:プラズマスポット溶接 ・材 質:ボンデ鋼板EG-8-3/3 ・溶接電流:45A ・溶接時間:1sec |
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3.エア機器電磁弁コア ・継手形状:下向円周すみ肉 ・材 質:SUS304-SUS304 ・溶接電流:40A ・溶接速度:34cm/min |
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4.エア機器電磁弁コア部 溶接前、溶接後拡大写真 |
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5.エアコンサーモスタット 溶接機構部 |
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