NIPPON STEEL日鉄溶接工業株式会社

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技術情報溶接Q&A

Q023チタン溶接の注意点について

チタンは高温で著しく酸化しやすく、また高温になると、酸素、窒素および水素の固溶度が大きくなり、チタンに大量に固溶します。

これらの元素がチタン中に入ると、著しい硬化や脆化の原因になるため、これがチタンの溶接を難しくしています。したがって、溶接時にはこれらのことを排除するため、十分なシールドを行う必要があります。

 

おもなチタン溶加材の種類


表1に、チタン溶加材(JIS Z3331)の化学成分を示します。当社ではJIS・AWS規格に合ったTi-28、35、49の溶加材を取り揃えていますので、ぜひご試用ください。

表1 溶加材の化学成分(JIS Z 3331)
種類 化学成分(注1)(%)
ワイヤ Fe Ti
YTB28 YTW28 0.008以下 0.10以下 0.02以下 0.20以下 残部
YTB35 YTW35 0.008以下 0.15以下 0.02以下 0.20以下 残部
YTB49 YTW49 0.008以下 0.25以下 0.02以下 0.30以下 残部
(注1)YTBおよびYTW中の個々の不純物元素は0.10%以下、不純物元素の合計量は0.40%以下。