NIPPON STEEL日鉄溶接工業株式会社

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技術情報溶接Q&A

Q042矯正機の調整方法を教えてください

矯正機はワイヤの線径ごとによって、中央のロールを押し込む強さが異なります。

写真1~3に示すように、例えばΦ1.2の場合、ワイヤを矯正機に通し、押し込んでない状態(ゼロ位置)から1.0mm押し込みます。このとき、ワイヤは焼鈍の有無、ワイヤ自体の成分によって若干強度が異なりますので、上記の数値は目安とし、矯正機を通したあとワイヤが真っ直ぐになるように微調整してください。
 
写真1~3

図1に矯正器を使用しなかった場合と使用した場合のワイヤターゲット性試験結果を示します。ターゲット性試験は、溶接チップからワイヤを150mmインチングにより送給し、ワイヤ先端が着地した地点をプロットして評価しております。矯正機を用いると、ワイヤの集中性が格段に良くなることが分かります。

図1 ターゲット性試験結果
図1 ターゲット性試験結果
 
ただし、調整時の押し込みが強すぎると、かえってターゲット性を劣化させるだけでなく、送給負荷が余計に加わり、送給不良を発生させますので、ご注意願います。